本の評価 『獣の奏者Ⅲ・Ⅳ』

タイトル: 獣の奏者 探求編・完結編
作  者: 上橋菜穂子 
出  版: 講談社
短い感想: 「優」
きっかけ: 「守り人シリーズ


 Ⅰ・Ⅱで完結していたはずだった。あとがきを読むと、テレビシリーズがきっかけで続編を書いてみようと思ったようです。
 良い作品にあとから続編をつけるということに良いイメージをもっていなかった。探求編の最初で物語での時間が経ちすぎている点がやはり違和感を感じられた。
 しかし、その書かれている主人公は、成長した主人公であった。
 前回も取り扱っている重いテーマに加えて「家族」を加え、より深くなっていた。特に完結編の展開はⅠ・Ⅱで予測された最悪の事態となる。
 読んでいて残りのページが少なくなって来ると、「どうなるんだ。この物語を閉じられるのか」と心配になる。
 見事な完結とは思わないが、あとがき内容も含めて納得の完結。
 骨太な作品となった。上橋作品は守り人シリーズが抜けていると思ったが、この2冊が追加されて獣の奏者は上橋作品の双璧の一つとなった。


大人 −○○○○|○○○○− 子ども
男性 −○○○○|○○○○− 女性
私事 −−○○○|○○○○− 公事
空想 ○○○○○|○○○○− 現実
美的 −○○○○|○○○○− 醜的
善的 −○○○○|○○○−− 悪的
※全4巻まとめての評価